薬を使用しない不眠解消

不眠症の治療として睡眠薬があります。ただ、睡眠薬は依存性があり、使用は気をつけなければなりません。なるべく非薬物療法で生活の改善を行うことで不眠症の改善を目指すのがよいでしょう。

睡眠薬は適切な量と使用法を使えば十分な睡眠をとるサポートになりますが、不眠治療の目標は薬なしで睡眠がとれる体質になることです。可能な限り睡眠薬の摂取を抑え、医師と相談しながら減薬していかなくてはなりません。ただし、自身の判断で減薬したり、中止をしたりすると症状が悪化することもあるのでやめましょう。

目次

減薬の流れは?

症状によって違いはありますが、睡眠がとれる範囲内で2週間ほどかけて減薬を実施します。量も2分の1、4分の1程度と少しずつ減らし、慣れてきたら毎日服用から、1日おきに服用するなど飲まない日を作るようにしていきます。薬を飲まない期間をゆっくり長くしていき、最終的に完全に睡眠薬なしで眠れる状態にしていきます。

睡眠前のカフェインの摂取には気をつけよう

カフェインは覚醒作用があります。睡眠によくないというのは聞いたことがある人もいるかもしれません。カフェインの覚醒作用の持続時間は約8~12時間あり、多く摂取してしまうと夜眠れなくなってしまいます。カフェインを含む飲物は少なくとも眠る4時間前から摂取しないほうがよいでしょう。カフェインを含むものといえば、コーヒー、紅茶、日本茶、チョコレートなどが挙げられます。

食事指導(栄養療法)

食事から睡眠に効果がある栄養素を摂取することも治療のひとつです。「セロトニン」は幸せホルモンと呼ばれており、リラックス効果があります。セロトニンを作り出すために摂取しておきたいのが必須アミノ酸の「トリプトファン」です。トリプトファンは食事からせ摂取します。トリプトファンを多く含む食べ物といえば「豆腐」や「納豆」のような「大豆製品」、「牛乳」や「ヨーグルト」といった「乳製品」、他にも「お米」や「バナナ」などです。近年、栄養療法が医療業界でも注目されており、食事や生活習慣から不調の根本的原因を治療していくことが注目されています。

サプリメントを摂取する

睡眠や覚醒をコントロールしているホルモン「メラトニン」をサプリメントから摂取するのも良いでしょう。メラトニンは脳の松果体から分泌されるホルモンで、人間の体内時計のようなものです。入眠1時間ほど前にメラトニンを摂取すれば、睡眠をとれることが期待できます。またメラトニンには依存性がなく、睡眠薬を飲むよりも安全といえます。

またGABAも睡眠のサポートとしておすすめです。GABAは脳の興奮を抑える神経伝達物質で体内で作られています。ストレスなどで消費され不足してしまうことあります。最近ではサプリや食べ物などで取り入れることが大切です。食べ物であれば発芽玄米や味噌、野菜などに多く含まれています。GABAを過剰摂取したことによる副作用は報告がありません。一般的には、1日あたり50~100mgほどの摂取が良いとされています。食事だけで十分な摂取ができないときはサプリから摂取するという方法もあります。

高濃度ビタミンC点滴

ストレス過多になると、それに対抗するためにアドレナリンが大量に分泌されます。アドレナリンを作り出す際に必要なのがビタミンCです。点滴によって高濃度のビタミンCを摂取すると、短時間で全身にビタミンCを行き渡らせることにつながります。点滴をする頻度は個人差もありますが、一般的には2週間に1回ほどです。当院の高濃度ビタミンC点滴は防腐剤不使用の安全性の高いビタミンCを使用しております。日焼けをしやすい方、疲れやすい方、免疫力をあげたい方にもおすすめです。

アロマオイルやハーブティーでリラックス

自宅で簡単にできることとして、アロマオイルを使用したり、ハーブティーを飲んだりという方法が挙げられます。不眠症に効果を期待できるアロマオイルはラベンダーやベルガモット、サンダルウッド、マンダリンなどです。ディフューザーやアロマポットにアロマオイルを数滴たらし、寝室に香りを広げてから眠ります。また、お風呂にアロマオイルを3~4滴程度たらして混ぜてから入浴するのもおすすめです。ハーブティーは気分を落ち着けるカモミールやオレンジブロッサム、ローズといったものがあります。好きな香りのものを選べば、よりリラックスして過ごせるでしょう。ただ、妊娠中には向かないハーブもありますので、あらかじめ確認をしておくことが大切です。

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